野村総合研究所(NRI)は11月27日、電子商取引やインターネット広告、デジタルサイネージ、スマートペイメントなどを含めた NRIが「プラットフォーム」と定義する市場について、2018年度までの動向分析と規模の予測を発表した。
2013~2018年度(もしくは年)の間の年平均成長率を表す
消費者向け電子商取引である「BtoC EC市場」は、2013年度は11兆5000億円、2014年度は12兆9000億円、2018年度には20兆8000億円と年平均成長率12.6%で成長すると予測。
食品、ファッション、医薬品の各分野が市場の成長をけん引し、従来のリアル店舗に誘導するマーケティング手法「O2O」がさらに進化、リアル店舗やネットを問わずに購入されるようになる「オムニチャネル」という状態へ、マーケティング手法に変化が生じるとした。
また、リアル店舗を見た後ネットで購入する「ショールーミング」の普及などにより、家電量販店などの小売店は、ネット対応をさらに充実させる必要があるとした。
これに関連し、インターネット広告市場は2013年に7124億円、2014年、7522億円、2018年は8894億円と、年平均成長率4.5%と堅調。デジタルサイネージも2013年の1006億円から、2014年は1134億円、2018年には1609億円と年平均成長率9.8%と予測する。
NRIは、個人向けに安価でECサイトを構築できるサービスがすでに登場したことを指摘、今までは消費者であった個人が提供者となるEC ビジネスの普及は新たな市場を生む可能性を秘めているという。
現金や銀行での手続きを必要としない「スマートキャッシング」も2013年の48兆1000億円、2014年は50兆3000億円、2018年60兆5000億円と巨大な市場にもかかわらず年平均成長率5.1%程度拡大すると見込む。